パブストリートの夜に集う飲んべえたち
カンボジアのシュムリアップで、酒のみが夜な夜な集う街と言えば「パブストリート」一択だろう。
当時、23歳と4か月の小僧であった私もちろんその一人である。
旅の醍醐味ともいえる夜のひとときを、全力で楽しむ準備は万全だった。
しかも今回は件の宿で知り合った日本人旅行者も同行している。大変頼もしい。
同じ言語で会話ができる安心感は、異国の地での何よりの支えでもある。
ダブルスタンダードではあるが…。
一件目:オープン席のレストランで乾杯
一件目はオープン席が素敵なレストランに入ることに。
それぞれ、食事も注文しビールをかっくらう。
熱帯の気候で飲むビール。最高だ。
夕食として「Fried rice」を注文した。唯一、理解できたからだ。
そして、他の日本人旅行者に英語力を悟られたくないからでもある。
(旅の序盤で気後れするこの感覚、分かる人は分かってくれるだろう…。)
出てきたのは「Fried rice」もといチャーハンであった。
味は福しんの方が100倍美味いが、米というだけで安心した。
この「米」という食材の安心感は、日本人のDNAに刻まれているのだろうか。
少々年配の先輩旅行者は何か小動物の面影がある料理を注文していた。
一口頂くことに。
くっさい、くっさい。チャーハンで流し込んだ。
聞いたところ「ウサギ」らしい。風味と共に、色々なウサギが頭をよぎった。
しかし、これを好き好んで食べる人とは友達になれない気さえするほど臭かった。
独特の香りは、完全に初めましてだった。俺がこいつなら絶対に追わない。
結局、注文していた彼も半分くらい残していた。
そうか、やつも英語苦手もしくはかっこつけたか…。
ただ、一番の被害者は、ウサギである。
二件目:軽トラ改造バーでショット攻め
そんなこんなで二件目に向かうことに。
数名は宿に戻ったが女性陣も含めて、まぁまぁの人数が残っている。
個人的な酔い具合と言えば、2分咲き程度で飲み足りない。
ここからが本番だとばかりに期待が膨らむ。
二件目は日本の軽トラを改造したような移動式のバー?である。
音楽が爆音で流れており、イカ釣り漁船並みに煌々とあたりを照らしている。
ここでも駆け付けのビールとショットで”何か”を何杯か頂いた。4分咲きである。
すでに酔いは進行中だが、まだまだ余力を感じる絶妙なタイミングである。
クラブへ向かう少数精鋭
2件目もお開きとなり、離脱組と別れ、より少数精鋭になった飲んべぇ達は誰かの音頭でストリート中心部にあるクラブへ行くことに…。
そこには日本では見られない、砂と土で作られたお立ち台がそびえ立っていた。
この”手作り感”こそが、異国の夜の空気を際立たせる要素だった。
そこで、とうとう憧れのお酒に出会う。
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