上記記事の「2024年度安全対策協議会」は、前後の懇親会(飲み会)や久しぶりの首都での買い物など、お陰様で満足したものとなりました。
ですが、その往路、復路では、南アならでは?の日本では、経験することの出来ない体験をすることが出来ましたので、かいつまんで紹介します。
以前紹介した通り、私の任地であるHa-Ravele(ハ ラベレ)から首都のプレトリアまでは、車で約6時間かかります。
これまでは南ア赴任当初の首都から任地までの片道しか経験が無いため、反対に任地から首都への移動は初めてとなります。
他の同期隊員や先輩隊員等は一般的に、近隣の大きな町までタクシー(乗合バン)等で出てから長距離バスに乗りかえ首都を目指します。
私はというと諸事情により荷物が多かった為、大家(兼勤務校副校長)の息子と相談し、住居から宿泊先(Milner 246 GuestHouse)まで送ってもらえる、イレギュラーな方法で向かうことにしました。
そしてこれが、試練の始まりだったのです。
12/5【往路】Ha-Ravele(任地)→Pretoria(首都)
大家の息子(以下Jr.)曰く、朝8時ごろタクシーが我が家に迎えに来てくれることになっています。
私自身はいつも通りのモーニングルーティン(参照)をこなす為に5時ごろに起床しました。
どうせ南アスタイルで、9時ごろ出発だろうとダラダラしていたら7時半ごろにゲート前で、クラクションがけたたましく鳴り響きました。とりあえず、めーっちゃくちゃ迷惑。。。
急いで歯ブラシなどの荷物を詰め込みます。前日に準備するタイプで良かった…。
これもThis is 南アフリカです。
肝心な車内は、思ったほど混雑していなく良かったです。
…と思ったのもつかの間、寄り道しまくりどんどん村民を吸収していきます。
そして当初10名程度乗車していた、乗り合いタクシー(ハイエース 乗車定員10名)には、あれよあれよと18名&大荷物になりました。もちろん冷房等はありません。
どうにか、タクシーに私及び村民を詰め終え、舗装された道路を走行し始めました。
先ほどまでのデコボコ道とは違い、軽やかかつ、速やかに車は進んで行きます。
………。
”速やか”が過ぎる…!
ちなみにこの速度はアベレージで、空いている?道路ではさらに仏恥義理ます。
そして、150キロぐらいで走行しながら、140キロぐらいで走行している前のトレーラーを煽りまくります。
前のトレーラーのブレーキか、ドライバーのネジがぶち壊れていると信じて疑わない車間距離です。
(もはや、フリにしか見えません。)
さらには、運転中もWhat’s Appで電話やメッセージのやり取りをしまくります。
命より大切な連絡なのでしょう。
そして、恐らく一番恐怖を感じているのはこいつでしょう。
とんでもない恐怖に顔をゆがめているに違いありません。
そんなこんなであっという間にプレトリアまで1時間の距離となりました。
そこで、サービスエリアでトイレ&軽食休憩です。
結果論として無事なので良いですが、めちゃくちゃ早いこと自体は助かります。
ここで、ランチを頂きました。
そして、もう少し進んだ高速の出口みたいなところで乗用車に乗り換えます。
そして、他の乗客を細かく降ろしつつ、15時ごろに念願の「Milner 246 GuestHouse」へ到着となりました。長かった…。
ちなみに料金は、家からプレトリアまでで370R(≒3,100円)でした。
This is 南アフリカ
12/8【復路】Pretoria(首都)→Ha-Ravele(任地)
7日(出発前日)に同期隊員のTKO隊員、NOK隊員と帰路の話になりました。
念のため、Jr.及び行きの際にお世話になった運転手に、明日のお迎え時間等の確認のメッセージをしてみることに。
Jr.「行きの運転手に聞いてみて!」SHARP
運転手「後で連絡する!」
数時間後
私「…どうなの?」
数時間後
運転手「15時台」
私「OK!なら行きとほぼ同じだね!ありがとう!」
数時間後
運転手「迎え行くのがだよ」
私「…!!」
単純に計算すると…15時出発の約6時間乗車で、任地到着は21時過ぎになります。
日本ならばIZAKAYA2軒目TIMEですが、何と言ってもここは悪名高き南アフリカ共和国です。
まぁ背に腹は代えられないし、他に手も無いのでその時間で出発することに。
また、南アのマザーに相談したところ「何時まで居ても良いわよ!」と快諾。ありがとう。。。
(お陰様でアフリカ布を買いに行けましたけど…。)
結局、16時過ぎにお迎えが来ました。This is 南アフリカ
行きとは反対に、高速道路の出口のようなところでタクシーに乗り換えました。
帰りももちろん同様に車内は、ギュウギュウです。
隣には2~3歳程度の激カワ坊や(以下小坊主)が座って来ました。
帰りの時刻は、夕ご飯時ということもあり早めにサービスエリアに立ち寄りました。
約1時間半…。
さらに帰宅が遅くなります。ほとんどの時間、アフラックを見て過ごしました。
俺…何してんだろう…。
帰り道も案の定、爆走です。
帰りのタクシーは速度メーターが故障していたため、計測不能です。
そんな状況にもかかわらず、小坊主は私に寄りかかり爆睡しています。可愛い。
お母さんや少し年上のお姉ちゃんは、私に謝りつつ引き寄せますが、小坊主は私の左ふともも枕に戻ってきます。可愛い可愛い。
この揺れや雑音をものともせず爆睡している様子は、すでに大物の風格を漂わせています。
あたりはだんだんと暗くなっていきます。
数時間経った頃でしょうか。座りすぎかつ車内の温度で、私もお尻のあたりに汗をかいてきました。
…いや、それにしても汗かきすぎだろ…。
隣の小坊主がお漏らししてました。
どんどん、私のズボンにしみ込んできます。回避不能です。大物過ぎる。
すっきりして目が覚めたのか、小坊主は30分後には、車内の爆音BGMと共に踊り狂っていました。可愛くない。This is 南アフリカ
その後、小坊主のおしっこ共に爆走し、21時過ぎには最寄りの町まで到着しました。
そこで、またもや事件が起きます。
後部座席に座っていた女性が癲癇(てんかん)の様な発作を起こしてしまいました。
住居までは後、車で10分というところです。
しかし、事情が事情なので急いで、乗客はそのまま乗せ、村の病院へ向かうことに。
向かっている最中、乗客たちは見事な連係プレーを見せます。
乗客①…窓を全開にして換気、ジェットコースター並みの風圧が車内を襲う
乗客②…荷物、乗客を押しのけ彼女の周りにスペースを作ろうとするも、ぎゅうぎゅう過ぎて不可
乗客③…彼女に水を飲ませようとするも乗客①が作り出した風圧により、車内全体にスプラッシュ
乗客④…彼女の頭を鷲掴みにして、魔術?お祓い?を大声で唱えはじめる
乗客⑤…乗客②に押し出されたことにより、おしっこまみれにも関わらず俺の膝の上で踊り狂う
運転手…今日一番のアクセル、ベタ踏みで病院へ向かう(体感時速200㌔)
カオスすぎる。
恐らく10分足らずで、病院に到着したと思います。ものすごく長く感じました。
幸い、彼女は落ち着いてきており、同乗していたお母さん?と一緒に病院に入って行きました。
This is 南アフリカ
時刻は22時をゆうに超えておりました。無事に住居へ到着しました。
大家からも心配のメッセージが来ていました。
何から話していいものか。
とりあえず、ズボンをゆすいで眠りに着きました。
いつもより窓から星が奇麗に見えました。
This is 南アフリカ