【夏のクルーガー国立公園ツアー 2~3日目】

JICA海外協力隊記

3日目(12/15) ~Bush Walkと野生動物~

早起きとヒポポ

AM3:45
翌日の疲れを持ち越すことなく、早起きすることができた。

まだ寝ている2人を起こさないよう、静かにモーニングルーティンの準備にとりかかかる。

寒いかつ蚊が居るが、すがすがしい朝を迎えられた。


AM4:45
2人も起床し、揃って「Bush Walk」の集合場所に向かう。

すでに集まっている他の参加者やガイドと無料のコーヒーやホットチョコレートを飲みながら出発まで、しばし待機する。

ここで拝んだアフリカらしい橙色の朝日が最高に贅沢だった。


AM5:10
入り口に停めてある昨日と同じサファリカーに乗車しスタート地点へ向かう。

何と遭遇するかわからないのでガイドも準備万端である。


ほどなくして最初の生き物と遭遇した。

アリである。度々みられるこの建造物はやはりアリの巣(蟻塚)だったようだ。

話を聞くと建築にかかった年数が10年では、きかない巣もあるそうだ。

道端の木はバタバタと倒していく象もこれらの巣には敬意を払っているのか、至る所に巣が見られる。

そんな説明を受けているとガイドの一人が木の枝を巣穴に差し込み、一匹アリを釣り上げた。

そして、食べた。

ツアー参加者にも1匹ずつ振舞っていただいた…。

土の香り、アフリカの底力を感じる味だった。つまるところマズい。

ただ、貴重なタンパク源らしい…。

もし世界からプロテインが無くなるかつ、お肉が食べられない状況になったら検討しよう…。

まだまだ、Bush Walkは続く。

道中は岩場や植物、枯れ木などで覆われている。この日ほどトレッキングシューズに感謝した日はない。


小1時間様々な植物や昆虫を見つけては解説、時には食しながら進んでいると大きな川に到着した。

濁った土色の川の中腹には動く何かがいる。

カバの群れである。

そして奴らはこちらを確実に視認している。つまり、見つめ合っていることになる。

そこでガイドから軽食が配られた。

カバの群れと見つめ合いながら軽食を頂くという、一生に一度であろう経験が出来た。

TKOさんも大興奮していた。

こうして様々な動植物に出会いながら3時間以上にもわたるBush Walkは幕を閉じた。

サファリツアーと衝撃の事実

AM9:30
朝食が振舞われた。嬉しいことにある程度おかずは増量できるそう。控えめにポーチドエッグを3つ頂いた。

任地で食べるこれらの食事よりも万人受けするように作られている気がする。美味い。

食事を済ませ、少し眠ることに。


AM11:00
目が覚め、13時のチェックアウトへ向けて荷造りを行い、ブログを書くことにした。

このロケーションで格好つけてPCで作業していることに浸れるだけでも、素晴らしい時間だった。

ノマドワーカーへのあこがれが高まっていく。しかし、それにしても暑い…


PM1:30
昼食が振舞われた。このトマトソースのパスタも何とも言えない味で美味しい。

フィリピンで食べたジョリービーのパスタを思い出す。


PM3:00
本日2度目のサファリツアーに向かう。

ルートは概ね昨日と同じだが昨日とは違う動物に度々遭遇した。

同じルートなのに不思議なものである。


はじめに現れたのはこの子たちであった。なぜこんな大きなものに昨日は会わなかったのだろうか…。

キリン(英名:Giraffe) レア度:☆☆☆★★(2/5)

和名:麒麟
特徴:体高4〜6メートルで、地上最も背の高い動物。長い首は7つの頸椎で構成され、木の高い場所にある葉を食べるのに適している。視力が優れており、遠くの捕食者をいち早く察知できる。独特の模様は個体ごとに異なり、カモフラージュとしても機能する。


そして、お次は彼ら。

シマウマ(英名:Zebra) レア度:☆☆☆★★(2/5)

和名:縞馬
特徴:白地に黒い縞模様を持つ草食動物。模様は個体ごとに異なり、群れでの識別や捕食者を混乱させる効果があるとされる。体高約1.3〜1.5メートル、体重250〜400キログラムで、時速60キロメートル以上で走ることができる。群れで行動し、危険を察知すると鳴き声や動きで仲間に警告を伝える。

馬に比べて短足かつお尻が大きく可愛らしい。

しかし、車から逃げる際には蹄で、心地よい音を奏でる。

約2時間のツアーは大満足で終了した。


PM5:10
今晩から宿泊地が変わるため、13時のチェックアウト時に預けていた荷物をレセプションから引き揚げ、車に積む。

1時間ほどかけて、本日から4日間お世話になる宿(テント)へ到着した。


PM6:45
夕食前の振り返りとガソリン補給。この南ア産のビール「HANSA」もなかなかイケる。

夕食も任地で食べているような南アらしい食事も振舞われた。

そして、食事の最中にサファリガイドからとある事実が伝えられた。

ガイド「明日からクルーガー国立公園に行きます!」

そう…つまり、これまではクルーガー国立公園外だったのだ…。恐るべしクルーガー国立公園…。

食事を済ませ、3人でテントに戻ることに。離れにあるトイレやシャワーで汗を流し本日の任務はすべて終了した。

ついこないだまで交わることのない他人であった3人で、電波のほとんど入らないテントでの生活。

満点の星空を眺めながら今晩も語り合った。誰も、一つも”なに座”か解らなかった。

みんな等身大なのがまた良い。

テントでは、防犯ブザー並みの声量の虫が耳元で鳴いていた。

寝られねぇよ…なんて文句を言いつつ5分後にはテント内は静まり返っていた。順応力も素晴らしい。

4日目(12/16) ~灼熱のクルーガードライブ~

野生動物との出会い

AM5:00
昨晩、冷えたのか珍しく布団をかけた状態で起床した。

モーニングルーティンをこなす為にメインロッジに向かった。

ここでも電波はつかめない。この際、プチデジタルデトックスをしようと決心した。


AM7:15
朝食は夕食時と違い湖畔?沼畔?のテーブルでいただく。亀や魚、猿、クドゥーも時折みられる。

クドゥー(英名:Kudu)レア度:☆☆☆☆★(1/5)

和名:クーズーまたはクードゥー
特徴:体高約1.4〜1.6メートル、体重120〜315キログラムの大きなアンテロープ。オスは螺旋状にねじれた美しい角を持ち、その長さは1メートルを超えることもある。体には特徴的な白い縦縞があり、カモフラージュとして機能する。警戒心が強く、危険を察知すると跳躍力を活かして素早く逃げる。主に木の葉や芽を食べる草食性で、サバンナや森林地帯の茂みに生息する。


AM8:00
このツアーの目玉と言っても過言ではない「終日クルーガ国立公園ツアー」に出発することに。

実はこの日の天気予報では最高気温41℃となっていた。昨日までの涼しい日々(33~38℃)とは一味違う。

各々で対策をして挑んだ。途中の売店では大量に水を買い込んだ。(ちなみに後にTKO氏は水不足で生死を彷徨うことに。)

”本物の”クルーガーサファリツアーは一味違った。

ツアー会社関係なく、動物の出現情報はリアルタイムでシェアされており、公園内を縦横無尽にサファリカーで駆け巡る体験は、間違いなく日本ではできないだろう。

このころにはこれらの動物との遭遇は、意にも介さないようになっていた。(くらいに出現する。)


しかし、とうとう新たなBIG5の一角に遭遇することが出来た。

バッファロー(英名:Buffalo) レア度:☆☆☆★★(2/5)【BIG 5】

和名:水牛またはアフリカスイギュウ
特徴:体高1.5〜1.7メートル、体重500〜900キログラムで、頑丈な体と湾曲した大きな角が特徴。群れで行動し、強い防御本能を持つため、ライオンなどの捕食者に対しても激しく抵抗する。縄張り意識が強く、時には人間にとっても危険な存在となることがある。水辺を好み、草や水草を主食とする。


車はさらに進んで行く。すると自然の厳しさを象徴するような光景に出くわした。ぜひ拡大して見てほしい。

手前にはインパラの子どもの死体がある。今日の早朝に狩られたモノらしい。

肝心のPredator(捕食者)は人間を警戒して隠れている。

そして、奥の木にはそれを横取りしようとする大量のハゲワシの群れ。

油断をすると、ハイエナ等の他の肉食動物に横取りされることもあるらしい。

ガイド曰く、恐らくこの膠着状態は翌日以降まで続くだろうとのこと。「生」への執着心に驚かされる。

また、何より食が当たり前に供給されるニンゲンが、こうも我慢できないのも面白い。


PM2:00
お待ちかねのお昼休憩。

ニンゲン日本代表の我々は、ステーキとキンキンに冷えた生ビールを頂いた。

40℃オーバーの気候の中で飲むビール。心底ニンゲンで良かった。

野生を放棄したキレイな鳥がおねだりに来るのも愛らしい。

奇跡の遭遇

ランチを食べた後は後半戦。

遠回りしながら先ほどの膠着状態を確認しに行くことに。

すると…


レオパルド(英名:Leopard) レア度:☆★★★★(4/5)【BIG 5】

和名:豹(ヒョウ)
特徴:体高約60〜70センチメートル、体重30〜90キログラムで、しなやかな体と黄金色に黒い斑点模様を持つ。木登りが得意で、獲物を木の上に運ぶことで他の捕食者から守る。夜行性で、高いステルス性と力強い狩猟能力を備え、主に中型の草食動物や鳥類を捕食する。非常に適応力が高く、熱帯雨林からサバンナ、山岳地帯に至るまで幅広い環境に生息する。

遠目ではあるが目視することが出来た。時折見せるあくびなどの仕草が愛らしい。


熱風を浴びつつ、さらに2時間ほどで本日のツアーは終了した。

乾いた身体に謎のFANTAが染み渡った。

この日のディナーも格別だった。

そして、なにより月が奇麗な夜だった。何故、おじさん3人なんだろうか。

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